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家の中で見抜く!訪問診療と糖尿病の合併症

[2026.03.14]

みなさんこんにちは。

 

今回は糖尿病の合併症についてです。

 

ご高齢になり通院が難しくなると、定期的な受診が途切れてしまい、適切な治療を続けられなくなることが少なくありません。

 

テレビでもよく特集される「糖尿病の合併症」ですが、実はその予兆は診察室ではなく、ご自宅での何気ない生活の中に隠れています。

 

今回は視点を変えて、患者さんの生活の場にお伺いする「訪問診療」だからこそ気づける、合併症のサインや予防についてお話しします。

 

 

 

糖尿病の合併症とは?

糖尿病の合併症は、急性と慢性の大きく2つに分けられます。

 

一つはインスリンの作用不足(身体からインスリンが出ない、出てもちゃんと血糖値を下げられない)によって起こるいわゆる急性合併症です。

 

症状としては高血糖脱水、ひどい場合は意識がなくなってそのまま死に至ることもあります。

 

 

感染症が絡んでいたり、糖尿病のコントロールが非常に悪かったりと、そのまま放ってくおくと命に関わるので、病院での入院治療が必要です。

 

もう一つは長い年月をかけて起こる慢性合併症です。

 

血糖値が高い状態が続くと、血管や神経が少しずつ傷つき、体のさまざまな場所に影響が出てきます。

 

こういう変化はゆっくり進むため見逃されてしまうこともあります。

 

訪問診療は生活の場で患者さんを診ることができるため、合併症の兆候に気づく機会が多いという特徴があります。

 

 

糖尿病の三大合併症

ここからは、糖尿病の慢性合併症について解説します。

 

特に知られているのが、三大合併症と呼ばれる次の3つです。

 

① 糖尿病網膜症

② 糖尿病性腎症

③ 糖尿病性神経障害

 

と、腎臓と、神経に障害が起こってきます。

 

それぞれについて解説します。

 

 

 

① 糖尿病網膜症

目の奥にある網膜の血管が傷つく病気です。進行すると、

 

視力低下

視野の異常

失明

 

につながることがあります。

 

通常糖尿病と診断された場合は1年に1回程度の眼科受診が推奨されています。

 

しかし高齢の患者さんでは通院が難しく、眼科受診が途絶えてしまうことも少なくありません。

 

訪問診療では、視力の変化や生活の様子から異常を察知し、眼科受診の必要性を早めに判断することができるメリットがあると感じています。

 

特に症状がある場合は外来でのレーザー治療や、場合によっては手術を行わないと失明するリスクが高まります。

 

適切なタイミングでの専門医受診が重要です。

 

 

 

② 糖尿病性腎症

腎臓の血管が傷つき、腎機能が低下する合併症です。進行すると、

 

浮腫

貧血

腎不全

 

をきたしたり、透析が必要になることもあります。

 

不健康な腎臓のキャラクター

 

訪問診療では、必要に応じて定期的な採血や尿検査を行い、腎機能の変化を自宅で確認することが可能です。

 

腎臓が弱ってくると、通常の薬の量では効き過ぎたり、副作用が強く出たりすることもあるので、一人一人の腎機能の合わせて、投薬調整も行います。

 

また食事内容や水分摂取など、生活環境に合わせたアドバイスを行える点も訪問診療の大きなメリットです。

 

以前もお話しましたが、腎代替療法や保存的腎臓療法について一緒に考えていくこともあります。

 

 

 

③ 糖尿病性神経障害

神経が傷つくことで起こる合併症です。

 

足のしびれ

感覚が鈍くなる

足の痛み

立ちくらみ

 

などの症状が現れます。

 

訪問診療では、患者さんが「最近つまずきやすくなった」「足の感覚が変だ」といった日常生活の変化を直接聞くことができます。

 

 

また、自宅で足の状態を確認することで、靴ずれ小さな傷を早く見つけることができる場合もあります。

 

必要に応じてしびれ止めの薬を処方することもあります。

 

 

補足:足のトラブルは特に重要

糖尿病では血流障害や神経障害の影響で、足の傷が治りにくくなることがあります。これが進行すると、

 

潰瘍

感染

壊疽

 

をきたし、最悪の場合は指趾の切断を要することもあります。

 

 

訪問診療では、足の状態に気を付けて確認しています。

 

自宅での歩き方や、履いている靴、生活環境なども含めてチェックができるため、早期発見、早めの治療対応につながりやすいと感じています。

 

 

大血管合併症〜動脈硬化性疾患〜

先ほど解説した慢性合併症3つは細い血管が糖尿病によって傷つく結果、起こるものですが、これらと同じく長い年月をかけて「太い血管」が傷ついて起こるもう一つの慢性合併症が、大血管合併症です。

 

糖尿病は身体のあらゆる血管を傷つけます。

 

糖尿病によって進行した動脈硬化は、心臓の血管の病気を引き起こします。

 

例えば、心臓の血管が狭くなることで起こる心筋梗塞や、脳の血管が詰まることで起こる脳梗塞などが代表的です。

 

 

また、足の血管が細くなる末梢動脈疾患では、歩くと足が痛くなったり、足の傷が治りにくくなったりすることもあります。

 

特に高齢の糖尿病患者さんでは、これらの病気が重なりやすく、身体機能の低下や寝たきりの原因になることも少なくありません。

 

脳梗塞の後遺症や心臓病による体力低下、足の血流障害などにより通院が難しくなると、治療が途切れてしまうこともあります。

 

こういったご病気は、残念ながら訪問診療で根治させることはできませんが、痛みや苦しみを取り除く緩和治療薬の調整、訪問看護とも連携して足の傷の処置などを行っていきます。

 

 

最後に

まずは糖尿病にならない、なったとしても悪化させないようにしっかり治療をするのが何よりも大切です。

 

人によって治療の方法やゴールは違います。

 

訪問診療の患者さんは特にそうです。

 

癌や認知症など糖尿病以外の持病のケアが優先なこともあります。

 

主治医と相談しながら治療・予防に取り組んでくださいね。

 

 

それでは、また。

 

 

 

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当院は、松戸市を中心に訪問診療・在宅医療を行っています。

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ご相談のみでもお気軽にどうぞ。

 TEL:047-707-3456

 E-mail:shinryo@machinaka.clinic

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